日本は、「八百万の神」というくらい、あらゆるところに神がいて、山・海・岩・木などの自然界にも神が宿ると。
「八百」は数が極めて多いこと、「万」はさまざまであることを意味するそう。
特別な神社にお参りに行くことも大切だけれど、日々の暮らしの中に神が身近に存在している、という方が私にはしっくりくる。
美味しくいただける食事、安心して飲める水、部屋にあるもの、安心して眠れる場所。
そして、この大自然。この環境を保つことが私たちには本当に大切なことで、その心を忘れないように神々が存在しているのだと思う。
農薬や化学肥料を使用しない農家さんと話し、実際に土を触りながら学び感じたこと。
土壌の中は、人間世界と同じ。人間世界が、土壌の中と同じなのだと。
いい作物ができるためには、土壌のバランスが保たれている必要がある。何か別の地域のものが入ってくると、保たれていたものが崩れる。
そして、その中でバランスを保つための活動が始まる。望ましくないものは淘汰され、保つことに必要なものが残っていく。
または逆で、望ましくないものが優位な場合は、バランスが不安定な状態のままとなる。
今回のコロナウィルスも不安定な状態。
人間世界も同じで、今の地球環境が不安定なのは、そういう結果からきているものだろう。
ちなみに、
「無農薬野菜は虫も好むほど美味しい。」と言われることがある。
それは実は違っていて、土壌の中に堆肥などが余剰に投入されたために硝酸態窒素が多くバランスが崩れている状態。
余分なものが多いから虫が増えたということ。
そういうことを、無農薬・無化学肥料で野菜や米を作っている農家さん達は、実践を重ねながら体得している。
雨や寒さ・暑さなどの自然に合わせながら、どうやったらバランスが保たれるのか試行錯誤を重ねる。
そんな自然と直接向き合っている農家さん達や自然そのものに感謝しながら、安心して日常を送れること、
豊かさに満たされていることに感謝する。
あちこちにいる神様が、それをサポートしてくれているんじゃないかと思ったり。
雨上がりの山々と太陽が見せてくれる色。
この地球はなんて美しいのだろう。

5月
08
2021